高野龍神スカイライン(こうやりゅうじんスカイライン)は、和歌山県伊都郡高野町奥の院交差点と田辺市龍神村を結ぶ、延長42.7kmのドライブウェイである。
かつては一般有料道路であったが、2003年に無料開放され、現在は国道371号の一部区間となっている。
概要
1980年7月21日、和歌山県道路公社が管理する一般有料道路として供用開始。有料道路時代は、一部が奈良県にもまたがっていて、一般国道にもかかわらず日本道路公団が管理せず、奈良県にまたがる部分も含めて和歌山県道路公社が管理していた。
2003年10月1日に和歌山県が道路公社の債務残額を一括返済し、一般国道371号の一部として無料開放された。その背景としては、開通から一度も黒字化せず、その目処も立たなかったということも挙げられるが、来たる『紀伊山地の霊場と参詣道』の世界遺産登録に備えて、観光客、観光バスが自由に往来できる無料道路を確保するという理由が主たるものである。
なお、この道路は和歌山県では最高標高付近の尾根筋を削って作られたものであるだけに、周辺の自然環境への影響が大きかった。特に護摩壇山のブナ林はその道路沿いから枯死を広め、現在では沈静化しているものの、予断は許さない状況にある。
全線を通じて路面状況は申し分なく、低速~高速コーナーが延々と続き、ドライビングそのものを楽しむことができるが、尾根伝いに走るようになるとストレートも混じってくる。
紀州の屋根と呼ばれる護摩壇山の中腹や、五百原渓谷を通る景観は素晴らしく、ごまさんスカイタワーからは、
紀伊山地の山々や紀伊水道も望むことができる。
護摩壇山の南斜面にはブナ・ミズナラを中心とした原生林が広がり、この中に護摩壇山森林公園ワイルドライフがある。ここには野鳥や獣の野生動物を数多く観察できるスポットや60,000本が咲き乱れる日本一のしゃくなげ園など、自然と親しめる環境になっている。
無料開放後はドライブ・ツーリングの名所として交通量は増大した。特に紅葉のシーズンには観光客であふれ、車が数珠つなぎとなる。
今もなお雄大な原生林を残す護摩壇山は、ブナやヤマウルシなどの木々が紅葉し、山全体が赤や黄色に色づく。
住所・地図
和歌山県伊都郡高野町奥の院交差点~田辺市龍神村
利用案内
12月中旬~翌年3月:昼間タイヤチェーン着用の冬季通行規制(バイクは通行止)
夜間(午後5時から翌朝7時):通行止め規制 ⇒ 龍神村の観光情報
交通規制情報 和歌山県道路情報
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